陰陽師 妖かしの女神

瞑治四十四年、四月九日...。業火に包まれた吉藁の炎を一瞬に消し止めた『再生の女神』と人の呼ぶ存在は、自らの居城'天空閣'を中心として新吉藁を築き上げ、その地を再び繁栄の新天地へと導いた。―瞳魔である。瞳魔の忌まわしき淫呪に堕ちた陰陽師・聖命、自らをその生贄と捧げた宮本、根源断つべしと天空閣へ先駆けた青龍と玄武。そして、朱雀の制止を振り切って後を追った白虎の前に立ち塞がる者とは!?

緊縛の館 ~略奪~

両親を事故で亡くして以来、玲花は幸雄の妹同然にこの館で育てられ、いつからか兄以上の気持ちを抱いていた。ある日、幸雄を男手一つで育てた当主・三村俊が突然心臓の激痛に襲われた。自らの死を悟った俊は、幸雄に同い年の従兄弟を探し出し、仲良くこの館で暮らせと言い残して息を引き取る。父の死はショックだったが、初めて知った従兄弟の存在に幸雄は喜んだ。しかし、玲花には腑に落ちない点があった...。